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もう見直さなければならない子宮(頚)ガン検査のあり方
執筆者:山口 幸俊
山口レディスクリニック
(神戸市・中央区)
≪もう見直さなければならない
子宮(頚)ガン検査のあり方≫
特にHPV(ヒトパピローマウイルス)DNA型判定(タイピング)の併用について

現在日本での子宮(頚)ガン検診はほとんど無作為な細胞診によって行われており、かつその結果だけをもって判定されているのが現状です。
また、10歳代や20歳代の若い女性でも子宮(頚)ガンの初期や異形成(子宮ガンの前の段階)になられている方もおられ、子宮ガン検診の対象年齢はかなり現実的なずれがあると言わざるを得ません。

ここで現在の日本の検診の仕方における大きな問題点を3つあげます。

まず1つは子宮(頚)ガン検査の方法として日本では細胞診だけに依存しているということです。
諸外国の細胞診の病変検出率も示します。
米国でおよそ60%・英国82%・フランス60%。ドイツ50%・カナダではなんと38%とかなり結果の巾が広く全体として正答率が低いデータとなっています。
日本でも施設によって検出率には巾がありますが諸外国のデータとは大きくかけ離れており、HPV検査と併用していない先進国は少ないということが現状です。

2つ目は、子宮(頚)ガンは持続的にHPVというウイルスにセックスを介して感染する病気です。
しかし、それは全例ではなくHPVの中でも16型や18型など特定の質(たち)の悪いタイプのみが子宮(頚)ガンへ進んでいくわけで、HPV感染がすべてガン化するということではありません。
ですからHPVの遺伝子(DNA)型判定(16型や18型の有無)の検査がどうしても必要だと思われますが、日本においてはほとんど行われていないのが現状です。
またこの検査は、25000円~35000円と高額であることも検診に起用されない理由にもなっています。

3つ目として子宮(頚)ガンはHPVがセックスを介して感染するわけですから、子宮(頚)ガン検診を行う対象年齢は画一的にOO歳以上というのではなく、個人によって個別に性交経験のあった年齢を中心に考えるべきだと思われます。
少なくとも厚労省の指針による20歳代の「隔年実施」という観点は明らかに非医学的であり、実際全体として受診率のブレーキにもなっています。

この様な大きな疑問点や問題点を踏まえ、我々3施設のクリニックでは先ずHPVと子宮頚ガンの関係を正しく理解していただき、従来の細胞診のやり方だけに頼らず新しい遺伝子検査としてHPV-DNA型判定タイピングの検査を併用させるべきだと考え、医学的かつ科学的な根拠に基づいた子宮頚ガン検診の魁となるように考えております。
尚、HPV-DNA型判定は保険診療外の検査となります。
結果は8~10日後に判明致します。

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